孫正義も投資する中国企業アリババとは?

2018年3月28日

当サイトで以前ご紹介したテンセントのように、世界に躍進する中国企業が増えています。

アリババも中国を代表する企業の1つ。
日本ではソフトバンクの孫正義社長が出資したことでも話題になりました。

今回はアリババについて調べてみました。

アリババとは?

世界7位の時価総額(2020/8時点)

アリババの時価総額は2020年8月時点で73兆1000万円と世界第7位、アジア内では第1位の時価総額を誇ります。
(日本1位のトヨタ自動車は約20兆円)

2016年にはテンセントを抜いてアジアトップの時価総額になったこともあります。

世界時価総額ランキング(2020年8月時点)

世界の時価総額TOP10には米国企業の他に、中国企業のテンセント、アリババがランクイン。日本企業は1つも入っていません。米国企業の強さと中国企業の躍進が目に見えて分かりますね。

中国最大のEコマース企業

アリババは中国最大のEコマース企業です。
Eコマース(電子商取引)には、B2B(企業間取引)とB2C(企業消費者間取引)に分かれますが、アリババは広く網羅しています。

当初はAlibaba.comというB2Bの商取引を行うサイトから始まりました。
部品を持っている企業(サプライヤー)と部品を仕入れたい企業(バイヤー)をマッチングするサイトです。

しかし今ではB2Cにも進出しています。

楽天市場のようなネット通販サイトの「天猫(Tモール)」やヤフオク!のようなネットオークションサイトの「淘宝網(タオバオワン)」を運営し、中国で圧倒的なシェアを誇っています。

中国第2位のEコマース企業 アリババをライバル視するJD

ちなみに中国第2位のEコマース企業はJDです。
アリババは自社では商品を持たずに「売買の場」を提供する楽天市場に似たビジネスモデルに対し、JDは自社で仕入れた商品を販売するビジネスモデルです。

アリババを中国版Amazonと紹介する情報サイトもありますが、実際にAmazonに近いのはJDです。
中国のEコマース市場は毎年高い成長率ですから、アリババとJDの両方に投資しておくことで中国市場の成長に乗れそうですね。

今後の中国でのEコマース覇権争いにも要注目したいところです。

詐欺被害を解決したオンライン決済サービス「Alipay(アリペイ)」

アリババのEコマース事業を支えているのがオンライン決済サービス「Alipay(アリペイ)」です。
もともと中国ではインターネットで買い物をする際に不良品やコピー商品を掴まされる詐欺被害が多くありました。それを解決したのがAlipayです。

【Alipayの仕組み】

  1. 消費者からAlipayに商品代金の支払い。
  2. Alipayから販売業者へ代金の支払い完了を通知。
  3. 販売業者から消費者へ商品の発送。
  4. 消費者は商品を確認。問題があればAlipayに連絡することで返金が可能。

商品が信用できないから仲立ちが必要だったということですね。

Alipayの仕組みは中国で急速に普及しました。
今ではネット通販の支払いだけでなく、個人間の送金や電気代や水道代の支払いもでき、中国国内のオンライン決済事業で大きなシェアを占めています。

中国のオンライン決済は、Alipayの他に、テンセントの「WeChatペイ」があります。
WeChatペイもシェアを拡大してるので、今後の動向は注目すべきでしょう。

業績推移 売上は過去9年で43倍

創業以来大きく成長してきたアリババ、その売上は2011年~2020年の9年間でなんと43倍。直近でも毎年20~40%ずつ成長しています。

売上高(単位:人民元)

2020年3月期売上高内訳(単位:人民元)


[内訳]
(1)Core commerce:4361億0400万元(85.6%)
(Eコマース事業:約6.6兆円 前年比:135%)
(2)Cloud Computing:400億1600万元(7.9%)
(クラウドサービス:約6100億円 前年比:162%)
(3)Digital media and entertainment:269億4800万元(5.3%)
(コンテンツ配信サービス:約4100億円 前年比:112%)
(4)Innovation initiatives and others:66億4300万元(1.3%)
(その他:約1000億円 前年比:142%)

【ポイント】

  • Eコマース事業が売上の8割超
    2019年の独身の日(11月11日)にはなんと1日で4.1兆円の取扱高がありました。楽天の年間取引総額 約3.9兆円に相当します。

  • コンテンツ配信やクラウドサービスが急成長
    メインであるEコマースを始めとした、その他の事業の売上も増加しており、総売上も毎年1.3倍ずつ伸びているなど順調に成長しています。

株価推移 過去6年で2.5倍に

アリババは2014年9月にNYSE(ニューヨーク証券取引所)で上場しました。
現在までで株価は約2.5倍となっています。
(2014年9月14日の株価:93.89$~2020年8月7日の株価:250.10$)

株価推移(単位:USD)

2015年には中国経済の株式市場の急落、2018年には米中貿易摩擦の影響で株価の落ち込みがあったものの、その後は上昇を続けています。

アリババまとめ 必要な投資額は?

  • 世界7位の時価総額を誇る世界的な企業 ※2020/8時点
  • ソフトバンクの孫正義社長も投資
  • 中国最大のEコマース企業だが、コンテンツ配信やクラウドサービスなど全ての事業が順調に成長
  • 過去9年で売上43倍、過去6年で株価2.5倍

こうして考えてみると、アリババは中国を代表するすごい企業ですね。
長期的な成長も見込めるので将来的な株価に期待もできそうです。

では、アリババに投資するのに必要な資金はいくらでしょうか?

現在のアリババの株価は1株252.10USD=26,707円。(2020年8月8日現在)

1株は約2万円と手頃そうに感じますが、通常の米国株投資だと最低手数料が高い欠点があるため、1株単位だとなかなか買いづらいものです。

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