トヨタを超える時価総額 中国株テンセントとは?
最近は中国企業の成長が著しいです。
ソフトバンクの孫社長が出資するアリババ、そしてテンセントやチャイナモバイル等、挙げ始めればキリがありません。
今回は成長著しい中国企業の1つ、テンセントを調べてみました。
目次
テンセントとは?
トヨタを超える時価総額、アジア最大企業
なんと、テンセントの時価総額は55兆4000億円です。
(2017年12月31日時点)
その額だけ聞いてもピンとこないかもしれませんが、日本一の時価総額を持つトヨタ企業をゆうに超え、アジアで時価総額1位です。
【参考 日本国内の時価総額の大きい企業トップ5】
1位:トヨタ自動車 23兆5000億円
2位:三菱UFJ 11兆6000億円
3位:NTT 11兆1000億円
4位:NTTドコモ 10兆4000億円
5位:ソフトバンク 9兆8000億円
(2017年12月31日現在)
1位のトヨタ自動車の時価総額は23兆5000億円と、2位以下に倍以上の差をつけトップを独走しています。
テンセントはトヨタ自動車の倍以上である55兆円。
この時価総額を見るとテンセントがいかに巨大な企業かと言うことが分かります。
世界の時価総額ランキングでもテンセントは6位です。
Apple、Alphabet(旧google)、Microsoft、Amazon、Facebookといった名だたる大企業に次ぐ順位。2017年11月にはfacebookを抜き、世界5位になったこともありました。(ちなみにトヨタ自動車は世界40位)
>> 中国テンセント、時価総額でフェイスブック抜く-世界5大企業入り – Bloomberg
世界最大のゲーム会社
アジア最大の企業・テンセントは、「世界最大のゲーム会社」です。
しかも、事業内容はゲームに留まりません。
オンラインチャットのQQ(PC向け)やWeChat(モバイル端末向け)等のチャットアプリも開発しています。WeChatは日本でのLINEに相当し、中国では独占的なシェアを誇ります。
圧倒的シェアを持つアプリとオンラインゲームの相乗効果がテンセントは驚異的な成長に繋がっています。
モバイル決済事業にも進出、中国市場の覇権争いへ
そしてゲームやオンラインチャットの他にも、ここ数年中国で大きなシェアを占め始めているのが、モバイル決済事業です。
中国のモバイル決済事情は、2014年まではアリババ社のアリペイが約80%のシェアを占める1強でした。
アリババ社は中国のamazonとも呼ばれる、中国のオンラインショッピングにおける最大企業です。近年ではソフトバンクの孫社長が出資したことでも話題となりました。
しかし、2014年にテンセントが提供するモバイル決済WeChatペイで、WeChatユーザー同士で送金ができる「デジタルお年玉」機能を導入したことで状況は一変しました。モバイル決済ユーザー数が大きく伸び、2016年にはモバイル決済金額の市場シェアはWeChatペイが38%、アリペイのシェアが50%となりました。
アリペイは1回当たりの決済金額が大きいため市場シェアでは上回っていますが、ユーザー数においては既にWeChatペイの方が多くなっています。
テンセントの成長を見る上で、このモバイル決済の覇権争いに注目しておくべきでしょう。
業績推移 売上は過去10年で54倍
驚異的な成長を遂げてきたテンセント、そんなテンセントの売上は2007年~2016年の10年間でなんと54倍にもなっています。
売上高(単位:100万 人民元)
その内訳は下記の通りです。
売上高内訳(単位:100万 人民元)
【2007年】
総売上高:484億円
[内訳]
(1)課金サービス(ゲームなど):436億円(90.2%)
(2)オンライン広告:46億円(9.5%)
(3)その他:1.3億円(0.3%)
【2016年】
総売上高:2兆6300億円
[内訳]
(1)課金サービス(ゲームなど):1兆8600億円(71.0%)
(2)オンライン広告:4660億円(17.8%)
(3)その他:4660億円(17.8%)
2007年から2016年にかけて、売上の大半は主力のゲームなどによる課金サービスです。
しかし、成長率で見るとオンライン広告やその他事業の成長が著しいことが分かります。
10年間の各事業の伸びを見てみると、課金サービスが42.7倍、オンラインサービスは101.4倍、その他事業は3370倍も売上高を伸ばしています。
株価推移 過去8年で16.3倍
テンセントの株価は過去8年で16.3倍となっています。
(2010年1月1日の株価:360.4円~2018年1月1日の株価:5863円)
株価推移(単位:香港ドル)
テンセントの株価は上場した2004年以降上昇をし続けています。中でも2017年の伸びは大きく、この1年だけ見ると毎月平均7%ずつ株価が伸びています。
2014年以降のPERは30倍~45倍で推移しています。
2018/1/4時点の株価から見るとPER54倍なので、割高となってます。
最新の株価、PERはこちらを参照。
>> 700:Hong Kong テンセント – Bloomberg Markets
テンセントの投資に必要な投資額は?
2017/12/31時点のテンセントの株価は1株407香港ドル=5,860円。
取引単位は100株単位なので、必要な投資額は約60万円になります。
しかし、GMOクリック証券CFDなら最大でレバレッジ5倍の取引ができるため、約12万円から投資できます。
証券会社によっては中国株口座の開設が必要な場合もありますが、CFDであれば中国株取引のための新たな手続きは不要です。
CFD口座だけで中国株、米国株、株価指数(日経平均やNYダウ)の取引ができます。