CFD会社が2012、2013年に撤退した理由
多くのCFD会社が2012、2013年にサービス終了して撤退しています。
その理由をまとめました。
2011年からレバレッジ規制
元々、CFDが注目されていたのは高レバレッジの取引
つまり、「少ない資金で大きな取引ができること」でした。
しかし、2009年12月28日に公布の「金融商品取引法改正等に係る政令・内閣府令」により
2011年からレバレッジ規制が行われることになりました。
株価指数CFD:10倍
商品CFD:20倍
債券CFD:50倍
実際、検証してもFXとCFDで稼ぎやすさに大きな違いはないですし、高レバレッジだとハイリスクになるわけですが
「少ない資金で大きな取引をしたい」
短期指向のトレーダーからすれば、CFD取引をするメリットを感じにくかったのかもしれません。
2012年 CMC、GFTの撤退~SBI証券サービス終了
2012年になると日本市場でのCFD拡大が難しいと判断されたのか
外資系CFD会社が撤退を始めます。
CMC Markets Japan
【重要】 CFD/FX取引の取り扱い終了及び廃業についての決定のお知らせ
平素はCMC Markets Japanをご愛顧いただき、有難うございます。
この度、当社はCMC Marketsグループの世界全体における事業展開見直しの結果、CFD/FXサービスの取り扱いを終了し、2012年11月30日(金曜日)をもちまして金融商品取引業及び商品先物取引業を廃止(以下「廃業」といいます。)することを決定致しました。
つきましては、当社は、2012年11月30日(金曜日)付で、すべてのお客様との取引を解約させていただきますことを、ここにご通知申し上げます。
> ポジションを保有されているお客様、残高をお持ちのお客様、初回入金がお済みのお客様へ
2012年11月23日(金曜日)(取引最終日)午前7時までにポジションの決済、出金依頼の手続きをお願い致します。上記日時までに決済されていないポジションは、当社の裁量に基づき順次決済させていただきます。
cmcmarkets.co.jp
※引用元URLはこちら。現在リンク切れ
http://www.cmcmarkets.co.jp/closeurannouncement
GFT
GFTは、日本市場のCFDとは関係なく、米国市場も含めた撤退のようです。
【重要なお知らせ】
GFTは、東京支店リテール部門におけるFXおよびCFD取引口座の開設を終了いたします。
米国本店リテール部門における取引サービスの終了決定に伴い、12月3日付で関東財務局に休止届を提出致しました。
GFT東京支店にてFXおよびCFD銘柄をお取引中のお客様については、日本時間の2012年12月3日(月)より、ポジション決済のみができる状態となりました。
今後新規の注文、取引のご利用ができなくなっております。
GFTの米国市場撤退の理由は色々と深いようです。こちらに詳しく書かれていました。
http://nemugon.blog.fc2.com/blog-entry-8.html
国内のCFDは、GFTのシステムを利用している証券会社が多数ありましたから
この煽りを受けてサービス停止となりました。
エイチエス証券
インヴァスト証券
ドットコモディティ(現在、楽天証券に吸収)
(自前でCFD売買のシステムを開発していない証券会社も多数あります。)
2013年には大手の楽天証券もCFDサービスを終了となります。
採算が取れなかったのかもしれませんね。
現在のCFD市場の口座開設数推移
一時期は撤退の嵐に見舞われたCFD市場ですが、最近はFXと比べたら小規模なものの順調に顧客数を増やしています。
FXと比べたら、「より戦略的な投資ができる金融商品」なので、収まるところに収まってきた感があります。
こちらは、GMOクリック証券の売買代金シェアですが平成23年から24年(2011年から2012年)にかけてシェアを大きく伸ばしていることが分かります。
23%から60%に上昇していますね。
2016年に確認した際には、GMOクリック証券が国内店舗CFD売買代金シェアの7割を占めていました。
淘汰が進んだ結果、自前でCFDサービスが提供できる、採算が取れる証券会社だけが残ったようです。
投資家としては、優良なCFD会社を選びやすくなったと言えるでしょう。